蒼き星の大きなブナのしずくライアー 中編

(青森の森のなかで出逢った大きなブナの樹。今回ライアーになった樹ではありませんが、ライアーをあてて奏で繋がったときに大きな優しさを感じた、だいすきな樹です。)

やっと出逢えた。

わたしは音になりたい。

命。

音は命というものそのものだ。

命の鼓動がわたしの中にある。

その響きはまだわたしだけのものだ。

それをあなたの手で皆に響かせてほしい。


この樹には力強い意志があった。

そしてそれはとても壮大なものだった。

わたしたちの知識では理解できないほどのとても壮大な。

もうすでに決まっているとでもいうように、この樹は光を放っていた…。



このブナの樹を彫っている最中、彼はとてもエネルギーを使いました。

もちろんブナの木材を彫ること自体の難しさもありました。

ブナは今までのドイツのヨーロピアンチェリー、ドイツのメープル、そして岩手のくるみとは桁違いに難しそうでした。

美しい杢目と、その神々しさにはクラクラするほどでした。

いつも以上に休憩を取りながら彫り進める彼は、またいつも以上に樹とひとつになっていきました。

『樹の声を聞く』といつも話していますが、それよりも、

樹とひとつになり、感じ合い、創り上げてゆく…という生命を生み出すわたしたちが感じるひとつの作業…愛しあう、まぐあいにも似ていました。

それはとても聖なるものであることをわたしは側で感じていました。

自然から授けてもらった天然の樹脂…。


養蜂家からいただいた蜂の巣から精製した手作りの蜜蝋…。

他にも自然のものを独自にブレンドしたニス。

ニスを塗っている間はお香を炊いたようになり、瞑想をしているようになります。

さらに深く繋がって…。


そして弦を張り終え、調弦を慎重に行います。

生まれたばかりのライアーはいつも、何度も何度も調弦し直します。

まだ樹も弦も引っ張り合うことに慣れていないから。

少しずつお互いが慣れ、そして『響く』ということにシフトしてゆくと、そこから音が美しく際立ちはじめます。

いよいよわたしの手元へしずくライアー が手渡され、わたしは呼吸を整え手を合わせ、大地と空へつながるイメージをしました。

ひとなでしてみると、深く揺さぶられるような音がしました。
頭が痛くなる…

頭の右側が痛くなったけれど、そのなかでもわたしは弾くのをやめませんでした。

(つづく)

このブナの樹のしずくライアー をお迎えくださる方を募集いたします。
数量限定、そして今回はライアーワークショップで作るのではなく、職人によるオーダー製作のみとさせていただきます。
この樹とつながる方は、身体の奥のほうからきっとふるえる共鳴を感じると思います。
この樹の音が聴こえたら、ぜひご連絡くださいませ。



蒼き星のおおきなブナのしずくライアー 
オーダー限定品
数量限定
500,000円(税込)
お申し込み、お問い合わせはこちらまで
nonolyre @gmail.com


ご感想、今はまだだけれどいつかライアーを迎えたい、などの夢も教えてください。世界を一緒に広げていきましょう。

皆様とつながれること、楽しみにしております。

お待ちしておりますね。

楽器工房じゆうじん

寺本雄治
てらもとのの


楽器工房じゆうじん
青森県八戸市南郷島守田山
メールアドレス
nonolyre@gmail.com

Nonoの森のしずくノオト

てらもとのの しずくライアの日々の響き、そして日本や世界を旅したあしあと、演奏会やワークショップ情報などを書いています。 青森県八戸市南郷の森に開いた工房、『楽器工房じゆうじん』の楽器職人ゆうじと、地球を救うためにやってきたあかちゃん弦樹(げんき)の3人暮らし。2019年に生まれた日本の木から生まれたしずくライアを筆頭に、2021年には炎、風、と新しいライアが生まれています。

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